IIGRは、2014年6月20日、日本で初めてとなる緊急時総合調整システム(Incident Command System)基本ガイドブックを、日本医師会、厚生労働省、米国危機管理者協会(IAEM)と共同出版致しました。
Incident Command System(ICS)とは、あらゆる災害に対して、あらゆる現場で使用することができる標準化されたマネジメントシステムであり、米国において危機管理国家標準として採用されています。ICSを用いることによって、災害対応のそれぞれの活動が統合され、円滑な調整の実現が可能となります。ICSは極めて高度に標準化されたシステムでありながら、災害規模やニーズに対応できる柔軟性を兼ね備えていることが特徴です。
本書は、日本では馴染みの薄いICSについて、そのシステムの概要をわかりやすく解説した上で、実際にICSがどのように機能するのか、過去の米国での災害事例をケーススタディとして取扱い、理解を深められるように構成されています。
大規模災害においては、異なる関係省庁や地方自治体、民間団体、海外からの支援団体など、あらゆる組織・職種との連携・協働が欠かせません。このように多組織・他機関が協働する際に、各々が最善の働きをするためには、標準化された効果的なマネジメント体制が不可欠であると考えます。
本書で紹介しているICSの概念が、今後の災害対応におけるマネジメント体制強化の手助けになれば幸いです。
ICS基本ガイドブックは全国の書店の他、オンラインでも購入可能です。
また、電子書籍版もKindle、iBooks、Yahoo!ブックストア、楽天Kobo等で購入可能となっております。